あんだんてシャンプー通信 No.10
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あんだんてシャンプー通信
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No.6以降、=g防腐にまつわる話”を始め、前回は防腐剤を表示しないからと言って、インチキではないことをお話しました。 No.10の本題に入ります。 防腐にまつわる話 その5 殺菌、抗菌、静菌、防腐のどこが違うの? 防腐にまつわる言葉は色々ありますが、どこが違うのでしょうか? 業界、学会などにより定義も違いますし、厳密なものではありませんが、整理してみますと次の通りです。 1 作用面での分類 芝崎勲著 食品殺菌工学 では 抗微生物作用(Antimicrobial action)を Germistatic action(静菌作用)と Germicidal action(殺菌作用)に分類しています。 抗菌という言葉が広く、そのなかに静菌と殺菌があると理解したらよいと思います。(図で示せないので一寸わかりにくいですが) 2 化粧品での使われ方 防腐剤と殺菌剤に分けられます。 使用目的からの分類と見てよいでしょう。 田村・廣田共著 香粧品科学 では 防腐とは化粧品の製造から消費者が使い終わるまでの間に微生物の増殖による変質、変臭、カビの発生などを防ぐ技術で、この目的に用いられるのが防腐剤です。 殺菌とは製造工程などでの滅菌・消毒および皮膚上の微生物増殖防止(にきび用、フケ止め用、デオドラント用など)をする技術で、この目的に用いられるのが殺菌剤です。 作用面の分類と比較すると防腐剤に用いられるのは静菌作用のある成分といえるでしょう。 3 あんだんてでの用語 シャンプーには薬事法上の防腐剤と定義された成分は配合していませんが、「静菌性のある乳化・洗浄成分」を配合しています。静菌という言葉を使っていますが、1の分類からきたものです。 トリートメントで使用している「(銀/亜鉛/アンモニア)ゼオライト」は薬事法上の防腐剤ですが、資生堂のデオドラントなどにも使用され、使用範囲が広いのでメーカーが用いている「無機系抗菌剤」とう言葉を使いました。 4 詳しい解説 防腐関連の用語の詳しい解説を必要とする時は次の資料が便利です。 株式会社ヒロテックさんの資料 <殺菌、滅菌、抗菌について> 経済産業省の資料 「抗菌、加工製品の概要」 |